企業が直面する経営課題とは|見つけ方と具体的な解決策を紹介

経営

リーマンショックやチャイナショックなど、世界経済は何度となく金融危機に見舞われてきました。特に今回のコロナショックは経済的な打撃はもちろんのこと、価値観の変化をもたらしているのが大きな特徴です。

企業活動は不確実性を増しており、経営者は常にいくつもの経営課題を抱えています。

本記事では企業が抱える経営課題の見つけ方と代表的な課題、解決策のヒントになる情報を紹介します。認知度・ブランド力向上に役立つIR活動向けのツールも紹介しますので、ぜひ貴社の経営課題の改善に役立ててください。

経営課題を見つけるために「見える化」すべきもの

一般的な経営課題について理解しているつもりでも、自社の経営課題になると分からなくなってしまう企業は少なくありません。経営課題は会社ごとにさまざまであり、課題を「見える化」して知っておくことが重要です。

まず、企業活動の中で「見える化」するべきポイントを3つ紹介します。

自社の認知・ブランド力向上にも役立つIRツールとは?

組織の構造

組織の構造・状況を把握することができれば、「人員配置に無駄がないのか」「個々の能力に偏りがないか」といった経営課題を見つけやすくなります。ところが、従業員数が少ない企業では組織図を作らず、組織の状況が見えていないケースも少なくありません。

組織の現在の構造を俯瞰して見ることができないと、課題の掘り出しや解決に時間がかかります。組織図を作り、企業全体の現状を把握することから見える化を始めましょう。

組織全体の構造と同時に社員の成績を見える化することも重要です。活躍する社員と活躍できない社員の区別を明確にすることで正当な評価につながります。
勤務日数や勤務時間といった労働環境に経営課題を抱えているケースも多く、社員ごとの負担を見直しすることでワークライフバランスを取った働き方をさせることもできるでしょう。

どの部署の教育マネジメントがスムーズか明らかになれば、組織図の見直しの判断材料にもなるため、組織の状況を把握するのと並行して行いたいものです。

社員の活動・業務フロー

既存事業を継続する企業の場合、これまでの業務フローが定着してルーチン化していることが多くあります。今までの習慣や不文律によって仕組みが予想以上に複雑化して、見える化できないことも少なくありません。

業務フローを見える化できないと業務効率の低下や社員の育成不足につながります。

経営資金・財務状況

お金の流れは、企業の状態や課題を如実に表しています。KPI(重要業績評価指標)やOKR(目標と成果指標)も含めて、経営資金に関する項目を数値化することが重要です。

黒字企業でも黒字倒産に陥る可能性はゼロではありません。経営資金の見える化によって自社のお金の流れを隅々まで把握しましょう。

多くの企業が抱える経営課題


出典:一般社団法人日本能率協会 第42回当面する企業経営課題に関する調査
日本能率協会が調査・公表した「日本企業の経営課題2021」によると、「現在」の課題の第1位は、2020年同様に「収益性向上」でした。ただ、その比率は2020年から減少(45.1%→40.8%)しています。2019年に44.4%だったことを踏まえると、急に優先順位が落ちていることが分かります。

一方で、「人材の強化」が2020年の31.8%から37.7%、「売り上げ・シェア拡大」が30.8%から35.2%へと増加しました。2020年初頭から続くコロナ禍のなか、「売上の回復」「新たな成長軌道を描くこと」「成長の担い手となる人材を強化すること」が重視されていることが読み取れます。

また「3年後の課題」としては「デジタル技術の活用・戦略的投資」が2020年の19.2%から24.2%へと増加しました。5年後の課題では「CSR、CSV、事業を通じた社会課題の解決」が7.7%から13.0%へと約2倍となり、2位に浮上しています。DX(デジタルトランスフォーメーション)やSDGsやESG経営への関心が高まるなか、中長期的な経営課題として重視されるようになっているのです。

参考:『日本企業の経営課題2021』 調査結果速報|PR TIMES

上記のアンケート結果を踏まえたうえで、各企業が抱えやすい経営上の課題を紹介します。

人材の確保・育成

人材は「人財」と書くこともあり、会社の財産そのものです。人材の確保は企業活動でもっとも重要な経営課題といえます。

少子高齢化と新型コロナ禍によって、働き手の確保に対するハードルが上がっています。定年退職を迎えるシニア世代の再雇用や子育て世代の女性、外国人労働者の活用を視野に入れた雇用条件の見直しが求められます。

新規の雇用だけでなく、離職率の低下の試みも重要です。すでに大手では株式会社 電通や株式会社ユニクロなど、週休3日制の導入を始めています。ワークライフバランスの見直しは従業員確保の重要なテーマになっているのです。

生産性向上

日本の労働生産性は海外の先進国と比べて低く、日本企業にとっては大きな経営課題です。

公益財団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較2021」によると、OECDデータに基づく2020年の日本の時間当たり労働生産性は49.5ドル(5,086円/購買力平価換算)と米国(80.5ドル/8,282円)の6割しかなく、OECD加盟38カ国中23位(2019年は21位)です。

2020年の日本の一人当たり労働生産性は、78,655ドル(809万円)とポーランド(79,418ドル/817万円)やエストニア(76,882ドル/791万円)といった東欧・バルト諸国と同水準です。決して経済規模に見合う水準とはいえません。

参考:労働生産性の国際比較2021|公益財団法人 日本生産性本部

事業再編・ポートフォリオの再構築

国際的な競争が激しくなると、これまでの事業基盤そのものが現状に合わなくなってくる場合があります。「どの事業を成長させ、どの事業を縮小するのか」という経営リソースの配分について重要な判断を迫られている状況では、事業基盤の大胆な見直しやポートフォリオの組み直しが求められることもあります。

たとえば2021年にはコミュニケーションツールで有名なLINEがZホールディングス株式会社と経営統合を果たしました。M&Aによって「マーケティング事業」「フィンテック事業」などでシナジー効果を見込んだことが、経営統合に至った背景にあります。

参考:5分で分かるLINE統合|Z HOLDINGS

顧客満足度の向上

売り上げや利益を上げるには、顧客満足度の向上が欠かせません。顧客の潜在的ニーズを調査し、企業全体で共有することが重要です。
企業内で「顧客満足度とは何なのか」という点について共有することも求められます。

コンプライアンスの遵守

企業は「CSR(Corporate Social Responsibility)=企業の社会的責任」を果たすことが求められますが、CSRを果たすためには、コンプライアンス(法令、就業規則、企業倫理などの遵守)が前提となるため、多くの企業で重要な課題として取り組まれます。

認知度・ブランド力の向上

自社の認知度とブランド力を改善することで、売り上げアップと収益向上が見込めます。ただ、ブランドの形成には自社製品のブランディング戦略が必要です。今日始めたからすぐに効果が出る類のものではありません。

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経営課題を解決するための取り組みとは


前項で紹介した経営課題の解決策として、ヒントになる取組みを紹介します。

経営計画による生産性の向上

生産性を高めるには、自社が理想とするビジョンを実現させるための経営計画を立てることが重要です。
複数年にまたぐ目標を社内全体で共有することで「会社が目的に向かって成長する」という当たり前のことを社員に意識づけることにつながります。中長期の目標達成のために短期の目標を追う意識が芽生えることで、経営幹部をはじめとしたリーダーの質が高まることも期待できます。

営業以外の業務負担を軽減するモバイルワークも生産性向上に有効です。ノートパソコンだけでなくスマートフォンやタブレットを導入することで、報告業務の効率化を図れます。

リソース配分の見直しが事業ポートフォリオの再構築につながる

「インフラ」や「人材」などのリソースの再配分は、事業ポートフォリオの構築にも深くかかわってくる部分です。

インフラについては主力のサービス事業の成長にふさわしい環境を定義することで改善につながります。サービス業でいえば店舗展開をやめてEC事業にシフトするのか、対面サービスをオンラインに置換することに重点を置くのかといった複数の選択肢が考えられます。

人材面では労働関連の法整備が進み、正社員のキャリアの多様化、人件費の増加が見込まれています。正社員以外の人材リソースの活用についても、戦略的な検討が求められます。従業員マネジメントにかかるコストを考え、アウトソーシングを検討することも1つの選択肢です。

コンプライアンス向上のためにハラスメント対策セミナーを実施する

パワハラ(パワーハラスメント)発言を繰り返す管理職がいる場合、社員の行動にいい変化を与えることはできません。
ハラスメント問題で自殺者が出たり裁判が起こったりした場合、自社のイメージダウンは避けられません。そうした事例を紹介し、「他人事ではない」ことを共有したうえでハラスメント対策セミナーへの参加を促しましょう。

量と質の改善による売上・シェア拡大

売り上げや利益の改善が目標である場合、質と量の両面から対策を実施することが求められます。
量の対策として有力なのは「社員や店舗数を増やすこと」です。マンパワーによって営業エリアを拡大し、競合からのシェア獲得を目指します。質の面では1拠点当たり、1人あたりの売り上げを向上させることを求めます。生産性や売り上げの高いチームの活動を社内報などで各部署にフィードバックさせることで、平均レベルの向上が可能です。

IR活動による人材確保・ブランド力向上

企業の認知度やブランド力向上には地道に広告を出す以外にもIR活動が有効です。以下にIR活動で企業の知名度向上や活動内容の広報につながった事例を紹介します。

IR活動に積極的な企業例:花王株式会社

花王株式会社は利益ある成長とESG活動を両立させる取り組みを本格化しています。

同社はすでにプラスチックの削減に取り組んでおり、2018年に93.1千トンの削減を実現しました。
マーケティングにおいては、従来のマスマーケティングから脱却する目標も掲げています。環境への配慮に対する意識の高い消費者に向けてESGへの取り組みを積極的に伝え、企業やブランドの選好度を上げているのです。

同時に、プラスチック削減の実績などを投資家にアピールすることで、SDGsを投資方針に掲げる機関投資家の資金を呼び込もうとしています。

参考:花王、ESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を発表|花王

IR活動がブランド力向上につながった例:株式会社LIXIL

IR優良企業特別賞を受賞した株式会社LIXILではESG説明会を開催し、社外取締役との対話の機会を提供しています。

また、オンライン工場見学やライブ配信、プレゼン原稿および質疑内容の開示など、IR活動全般における積極的な姿勢も見せています。「LIXIL SDGs NEXT STAGE」と名付けたSDGsに関する情報を積極的に展開しているのも注目すべき点です。

参考:LIXIL × SDGs NEXT STAGE|LIXIL

IR活動全般を支援する「IR-navi」とは

IR活動を効率良く行うために、企業を取り巻くステークホルダーとコミュニケーションを構築できるASPシステム「IR-navi」の導入を検討してはいかがでしょうか。

IR-naviでは国内全ての上場企業、海外主要企業約32,000社における国内外機関投資家による株式保有状況を確認できます。情報は毎月更新されるため、古い情報が残されることもありません。決算説明会や投資家ミーティングの運営・管理機能も搭載しており、効率的なIR活動を支援します。

ファンドマネジャーやアナリストのデータベースに住所やE-mailアドレスなどの連絡先が掲載されているため、IR-navi上から投資家へのアプローチも可能です。

IR活動の強化が経営課題改善につながる

本記事では経営者が抱える課題の種類と解決方法のヒントについて解説しました。

どんな企業でも抱えやすい経営課題には「人材確保」「生産性向上」「ブランド力向上」などがありますが、企業ごとの課題を明確にするには事業や財務状況の見える化が欠かせません。

ブランド力の向上についてはチラシやWEB広告だけでなく、IR活動を通じてステークホルダーとのコミュニケーションを取ることも重要です。そのためのツールとして『IR-navi』を活用してみてはいかがでしょうか。

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